ウェブサイトの作り方について、全体像をざっくりと説明します。
まず、前提として、ウェブページ、ウェブサイト、ホームページの違いを説明します。次に、ウェブサイト制作の全体的な流れを説明します。その後、ウェブサイト制作について様々な観点からお話します。具体的には、誰が制作するのか、どのようなツールで作るのか、コスト面ではどうかなど、多角的な視点からウェブサイトの作り方を解説します。
本記事では、ウェブサイト制作の具体的な手順ではなく、まずは全体的な枠組みを把握することを目的としています。
- 前提
- ウェブサイト制作の全体フロー
- ウェブサイトの制作を誰が行うかで分類
- ウェブサイトの制作をツールで分類
- ウェブサイトの制作をコストで分類
- 無料でウェブサイトを作る方法
- ウェブサイト公開後の取り組み
- 技術的考慮事項
- その他の記事
前提
ウェブページ、ウェブサイト、ホームページの違い
- ウェブページ
- インターネット上に存在し、ブラウザによって表示される個々のページを指す
- 例:今表示しているこの記事
- ウェブサイト
- 複数のウェブページが集まった特定のサイト全体を指す
- ホームページ
- 現在では、ウェブサイトと同じように使われている
- 本来は、ブラウザを立ち上げたときに最初に表示されるページを指す
- いつからかホームページは、サイトのトップページを指すようになり、現在では、ウェブサイトを指すことが一般的
ホームページ=ウェブサイトは誤用です。
ウェブサイト制作の全体フロー
ここでは、ウェブサイト制作工程のだいたいのイメージを掴んでください。
- 要件定義:プロジェクトの目的や必要な機能を明確にする
- サイト設計:サイトマップやワイヤーフレームを作成し、ページ構成を決定する
- デザイン制作:ビジュアルデザインを行い、フィードバックを受けて修正する
- 開発:フロントエンドとバックエンドの開発を行う
- テスト:機能テストや表示テストを実施する
- 公開:サーバにアップロードし、ドメイン設定を行って公開する
- 運用・保守:コンテンツ更新やアクセス解析などの運用業務を行う
ウェブサイトの制作を誰が行うかで分類
内製(自社制作)
企業や組織が、自社のリソースを使ってウェブサイトを制作する方法です。
- 制作工程
- 要件定義
- チーム編成
- サイト設計
- デザイン制作
- 開発
- テスト
- 公開
- メリット
- コスト削減ができる
- スピーディな対応が可能
- 社内にノウハウが蓄積される
- デメリット
- 専門知識を持つスタッフの確保が必要
- 初期投資(教育費用など)がかかる
- 高度なデザインや技術的課題への対応が難しい場合がある
外注
ウェブ制作会社やフリーランスに依頼して、ウェブサイトを制作する方法です。
- 制作工程
- 外注先選定
- 要件定義
- 提案・見積もり
- 制作
- レビュー・修正
- 納品・公開
- メリット
- 専門的な知識や技術を活用できる
- 高品質なサイトを制作できる
- 自社リソースを他の業務に集中できる
- デメリット
- コストが高くなる
- コミュニケーションコストがかかる
- 細かい修正や更新に時間がかかる場合がある
個人
個人が自分でウェブサイトを作成する方法です。
- 制作工程
- 計画立案
- デザイン作成
- コーディング
- テスト
- 公開
- メリット
- コストが最小限で済む
- 自由度が高く、好みのデザインや機能を実現できる
- 技術スキルが向上する
- デメリット
- 専門知識が必要で、学習に時間がかかる
- 品質保証が難しい
- 制作に時間がかかる可能性がある
友人に依頼
友人や知人にウェブサイトの制作を頼む方法です。
- 制作工程
- 依頼内容の明確化
- 条件の合意
- 制作
- レビュー・修正
- 納品・公開
- メリット
- 比較的低コストで制作できる可能性がある
- コミュニケーションが取りやすい
- 柔軟な対応が期待できる
- デメリット
- 品質にばらつきがある可能性がある
- 責任の所在が不明確になりやすい
- 友人関係に影響を与える可能性がある
これらの方法はそれぞれ特徴があり、目的や予算、技術力に応じて適切な方法を選択することが重要です。
ウェブサイトの制作をツールで分類
テキストエディタでコーディング
インストール型ソフトウェア
- 概要:パソコンにインストールして使用するウェブサイト制作ソフト
- 例:Adobe Dreamweaver、ホームページビルダー
- 特徴
- HTMLやCSSの編集が可能
- オフラインでの作業が可能
- 高度なカスタマイズが可能
CMS
オンラインサイトビルダー(ノーコードツール)
- 概要:クラウドベースのウェブサイト制作ツール
- 例:Wix、Jimdo、STUDIO、Canva、ペライチ
- 特徴
- プログラミング知識不要で、直感的な操作でウェブサイトを作成できる
- テンプレートが豊富
- レスポンシブデザイン対応
統合開発環境(IDE)
- 概要:コーディング、デバッグ、バージョン管理などの機能を統合したソフトウェア開発ツール
- 例:Visual Studio Code、Sublime Text
- 特徴
- コード補完や構文ハイライトなどの機能で開発効率が向上
- 拡張機能によって機能をカスタマイズ可能
これらのツールは、制作者のスキルレベルや求められる機能、予算などに応じて選択されます。統合開発環境は特に、プロフェッショナルな開発者や大規模なプロジェクトに適しています。
ウェブサイトの制作をコストで分類
低コスト制作
テンプレートやノーコードツールを使用して、比較的安価に制作する方法です。
- テンプレート使用:テンプレートを利用したコーポレートサイトやLP(ランディングページ)など。費用相場は3万円〜50万円程度。
- ノーコードツール:ノーコードプラットフォームを利用して自分で制作する場合。コストは数万円程度。
中コスト制作
基本的な機能やデザインを持つウェブサイトを制作する方法です。
- CMS導入:WordPressなどのCMSを使用し、オリジナルデザインまたはカスタマイズしたテンプレートで制作。費用相場は20万円〜100万円程度。
- フリーランス依頼:フリーランスに依頼してコーポレートサイトやオウンドメディアを制作。費用は10万円〜50万円程度。
高コスト制作
複雑な機能やデザインが求められるウェブサイトを制作する方法です。
- オリジナルデザイン制作:デザイン会社に依頼してオリジナルデザインのサイトを制作。費用相場は50万円〜200万円以上。
- ECサイト構築:商品販売機能や決済システムを備えたECサイトの制作。費用は50万円〜300万円程度。
- 独自システム開発:特別な機能やシステムが必要な場合、独自のCMSや業務システムを開発。費用は100万円以上。
これらの金額は変動する可能性があります。あくまで目安です。
無料でウェブサイトを作る方法
「無料でウェブサイトを作る方法」は、ウェブサイト制作の学習や低コストでのサイト運営を目指す方にとって魅力的な選択肢です。以下に、代表的な方法をいくつか紹介します。
- 自力コーディング+無料のレンタルサーバを利用する
- WordPress+無料のレンタルサーバを組み合わせる
- ブログサービスの無料プランを活用する
- 無料ホームページ作成サービスを利用する
- GitHub Pagesを活用する
これらの方法には、それぞれメリットがありますが、同時に制限があることも理解しておく必要があります。例えば、独自ドメインの使用や広告の非表示化などの機能は、多くの場合、有料プランへのアップグレードが必要です。
サイトの目的や規模に応じて、以下のような段階的なアプローチを検討することをおすすめします。
- 無料プランでスタート
- 必要に応じて一部の機能を有料化
- サイトの成長に合わせて全面的な有料プランへの移行
このように柔軟に対応することで、初期コストを抑えつつ、サイトの成長に合わせて効果的なウェブサイト運営が可能になります。ただし、将来的なサイトの拡張性や機能の制限を考慮し、最初から有料サービスの利用を検討することも一案です。
ウェブサイト公開後の取り組み
ウェブサイトを公開したら、それで終わりではありません。継続的な取り組みが必要です。
メンテナンスと更新
定期的なコンテンツの更新やシステムのアップデートは、サイトの鮮度と安全性を保つために不可欠です。最新の情報を提供し続けることで、ユーザの信頼を得ることができます。
分析と改善
Google Analyticsなどのツールを使用して、サイトのトラフィックやユーザ行動を分析します。データに基づいて改善点を見つけ、継続的に最適化を行うことが重要です。
パフォーマンスの最適化
サイトの読み込み速度や応答性を定期的にチェックし、必要に応じて最適化を行います。画像の圧縮やキャッシュの活用など、様々な技術を駆使してパフォーマンスを向上させます。
マーケティングとプロモーション
SEO対策やソーシャルメディアの活用、コンテンツマーケティングなど、様々な手法を用いてサイトの認知度を高めます。ターゲットユーザに効果的にリーチする戦略を立てます。
アクセシビリティとユーザビリティ
すべてのユーザが快適にサイトを利用できるよう、アクセシビリティに配慮したデザインと機能を実装します。また、ユーザビリティテストを行い、使いやすさを向上させます。
戦略的なコンテンツ計画
ユーザのニーズに合わせた価値あるコンテンツを計画的に作成し、公開します。コンテンツカレンダーを活用し、一貫性のある情報発信を心がけます。
バックアップと復旧計画
定期的なバックアップを行い、不測の事態に備えます。また、サイトがダウンした際の復旧手順を事前に策定し、迅速に対応できるようにしておきます。
技術的考慮事項
ウェブサイトの制作には、様々な技術的な側面を考慮する必要があります。
ホスティングとドメイン
信頼性の高いホスティングサービスを選び、適切なドメイン名を取得します。サイトの規模や目的に応じて、最適なプランを選択します。
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ドメイン » ■ドメイン取るならお名前.com■ / ドメイン登録【バリュードメイン】
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セキュリティ対策
SSL証明書の導入、定期的なセキュリティアップデート、強力なパスワードの使用など、多層的なセキュリティ対策を実施します。ユーザの個人情報を守ることは最重要課題です。
レスポンシブデザイン
スマートフォンやタブレットなど、様々なデバイスで適切に表示されるレスポンシブデザインを採用します。モバイルファーストの考え方を取り入れ、すべての画面サイズで最適な体験を提供します。
クロスブラウザ互換性
異なるブラウザ(Chrome、Firefox、Safari、Edgeなど)で一貫した表示と機能を確保します。定期的にクロスブラウザテストを行い、互換性の問題を解決します。
SEO
検索エンジン最適化(SEO)を意識したサイト構造と内容を心がけます。適切なメタタグの使用、質の高いコンテンツの提供、内部リンクの最適化などを行い、検索結果での上位表示を目指します。
これらの技術的な考慮事項に注意を払うことで、高品質で効果的なウェブサイトを制作・運営することができます。